田舎って何?


田舎には何もない。


頂き物のイノシシ肉とほうれん草のお浸しを肴にウィスキーガブガブ飲んでいたらニュースで「地方の活性化策の多くが失敗に終わった」という特集をやっておりました。

多く自治体が街に人を集めようと大きな商業施設を作っては空き店舗を増やしている実態があります。数億から数十億の税金と地方交付税を使ってこの有様。役所の企画力のなさ、それを審査する東京の官僚の無責任さがよく分かるってもんです。


活性化した地方とは何でしょうか。


人がわらわら歩き回り、商店の売り上げが伸び、税収アップで住民サービスの充実。市役所の地域振興課が考えそうなことです。
その方策として大型のショッピングモールを誘致するわけですが、田舎をナメてます。人が居ないのに、しかも各家庭にすでに片付かないほど物があふれていて正直年寄りばっかの田舎町にそんなでかいショッピングモールが要るもんか。

案の定、大型店舗は数年で撤退し、小さな商店を立ち退かせて作った商業施設は大きなシャッター街になったというお粗末な内容に酒が進みましたがな。


NHKでもローカルニュースに必ずと言っていいほど「○○を観光の目玉に!」とか村おこし、町おこしの話題を取り上げています。
観光ってこんな村に見る所がそんなにあるんかい?



人がたくさん来れば活気があって住民が幸せといえるのだろうか。


「観光」や「爆買い」「大型店舗の誘致」が30年続いたらそれはすごいことですがそんなに続く、続けられるだけの資源が田舎あるとは思えない。
 

地域の活性化を外から人を呼び込むことと決め付けているようだ。


そもそも、地域は本当に活性しなければならんものか。



僕が居る熊本県の田舎はほとんどがお年寄り。(というか、母の病院、ドラッグストア、ホームセンター、お寺以外に出かけてないので年寄りしか見ない)あと30年も経てば自治体自体が消滅しそうな勢いだ。若い農業従事者も育ってはいるようだがごく少数だし、温泉以外の観光資源も少ない。



だからこそこの田舎は心地よい。


人が居ない、静か。
自分の自由にできる空間が広い。
自分の敷地で自由に木を切り、軽トラを走らせ、橋を架けたりして遊べる。
好きな場所に小屋を作ってもいい。
材料が山に生えてくる。


広大な空間と引き換えに失ったもの

何処の事故現場にも15分以内で救急車が駆けつけるという安全。
最新の設備を持った総合病院。
ユニクロ・・・年末となりの植木町に出店した。
旨い寿司屋、焼肉屋、洒落たレストラン。
余り思いつかない。

あ、仕事。

・・・まぁこれは後で何とかするか、ムニャムニャ



とにかく何もないほど僕は楽しめるんであります。変に商業施設で東京のマネ(象徴としての東京)するぐらいなら、徹底的に「な〜んも無い」田舎でいいじゃないか。そこを自慢しようぜ。

賑やかな商店街などもう過ぎた夢だ。(若い人が居ないんだから)

住んでいる人間が納得しているなら、その環境を楽しめているのなら

それは活き活きした過疎地と言って良い。