今回の大部屋は状況の厳しい方が多いようです。晩飯の終わった今時分奥様からよく電話がかかってきます。見た感じ僕より10歳程上の世代だろうと思われますが、どちらさんも電話の声がでかい。
内容が丸聞こえじゃないですか。
「お父さんきょうはどうじゃった?」
「あぁ、あんまり良くない。」
「全然良くならん」
「動くときは危ないので必ず看護師を呼んでくれって言われたバイ、もう小便にも行けん...」
「お父さん」
「お父さん」
「...」
「泣きなすな」
「アータが医者に行かんけん」
「人の言うこつば聞かんでしょ」
「折角病院のみなさんが良うなるごつしなはっとだけん」
「ちゃんと言うこつ聞いて頑張ってよ」
「わかった、そうする。あ、今度来る時カンパン持ってきて」
身につまされますなぁ
他人事には思えん。
健康管理を怠って・・というか全くせず飲んで食ってタバコ吸って睡眠時間を削って無茶した挙げ句の動脈解離ですから。
姉の病院で降圧剤貰っていたのに飲み続けるのに飽きて途中で止めちゃったり、大体が過信と無理解が作業着着て草刈りやってるだけのオヤジですから。
よその奥様とはいえ力強いお叱りがビシビシ刺さります。
見舞いに来た女房に遅くなるから早く帰れと言ったのはただ心配したんじゃなく、ベッドから離れられない自分に比べこいつは好きなものが食えて行きたい所へ行ける。家内の健康と自由を妬んだからです。
くっそ、女はなんでこんなに強い?
しかもなんか肝臓に問題があるらしく、当初の予想を裏切って入院11日目に突入であります。姉ちゃんにグチっていたらそりゃあ中国でアレだけ好きなもん食って高濃度のアルコール飲んでりゃねって笑われましたがな。
そんなわけで未だ病院のベッドで魂引っこ抜かれております。