出身はどちら?


ってことをよく耳にするでしょ。

僕は熊本で小中高を過ごし、愛知県の大学を卒業し、愛知県の会社に就職した。退職した後、名古屋で個人事務所を続け、一時期中国の天津で働いた。

すべての学校と職場に特別の愛着がある。

人格は家庭と幼少期の学校生活で出来た物だろうし、仕事のスキルは大学で初歩の考え方を学び、会社で実践訓練を積んだ。

学校の友人後輩、会社の先輩後輩には甘えも出来るし、仲間意識もある。ライバルと勝手に決めてその人を目標に突っ張ったこともある。

そういうものでしょう。

ある時期から仕事での達成感や快感が何よりも気持ちよくなる。(若い頃は女の子に夢中になるけどね)


僕には理解できないことが人の流動化を促進しないと企業が駄目になるという話だ。(NHKのメイドインジャパンを見たらクソつまらない落ちでがっかりした)人こそ企業の最大の財産でしょう、それを大事にするということはただ給料や地位や福利厚生を良くするだけじゃない何かがあるはずです。

僕はプライドだと思います。

企業の看板を背負って働くプライド。これは日本が一番強いんじゃないでしょうか。(先日のアルジェリアの事件も危険だと解っている場所あえて赴任した技術者には日揮のプライドと覚悟があったと僕は思っています。ですから家族の悲しみはわかるとしても、周りが大騒ぎすることに違和感があります)


人が流動化すると世界が均質化します。あの会社もこの会社も同じ、あの人もこの人も同じ、あの国もこの国も同じになれるでしょうか。

BMWで実績を残したデザイナーがMAZDAに来て同じようなデザインをする。各社が流行のデザインを追ってデザイン事務所に発注すると日産も現代も一汽も同じ顔のクルマを作る。そんなことが実際起きています。

企業の中の人たちはどんな思いで作っているのでしょうか。

会社とは自分が忠誠を誓うところではありません。自分が生きる場なのです。社員それぞれが理想を目指していい場なのです。あっちが待遇がいいからといってホイホイ移っていたんじゃ大切な物を積み上げることが出来ません。会社でじっくりしっかり技術を磨くことが今ほど大切な時はないように思います。

欧米なんて会社作って売り上げて時価総額吊り上げて売っパラってバンザイみたいなのがサクセスだと言われますが、そんなのは日本人のすることじゃないよ。

たとえ製品が格好悪くてもそれが自分たちの実力なのであって、嫌ならもっと高みを目指せばいいはず。(と、スバルに言っておこう)

まして社員として誇りをもって働く人に「社畜」などという言葉で辱めるクズは馬鹿丸出しだと僕は思う。

若いうちに会社辞めちゃったお前が言うなとお思いの方もおられるが、それくらい自分が籍をおいた会社は応援してるってことですよ。


だから僕の出身は○○○車体です。