入院メモ 最終話

さわやかと言うには少し寒くなりました。
今日退院し、40日ぶりに家に帰ってきました。
入院以来沢山の皆様からお見舞いと励ましを頂き、まことに有難うございます。先輩方、友達、治療してくださった医師、看護師、病院スタッフの皆さん、大変お世話になりました。
これからは仕事をしながら自宅で回復に努めます。


それじゃ最後の日記いっときますか。


1:ポップじゃねぇ
 
今日も一人退院していった、そして新しく僕のとなりに入ったおじさんは、おとなしそうで上品で・・・そして物凄いゲップをする人だった。
たぶんご本人にも辛い症状なのだろう、病気のせいに違いない、それはわかっている。わかっているが半日獣のようなゲップを聞かされてすっかり気持ち悪くなっちゃった。白内障だから数日で退院するだろう。その間、どうやって耐えるか・・・オォ!ヘッドフォンだ、音楽聞きまくりだな。
 
と言うことで持ってる歌謡曲をありったけmp3プレーヤーに入れて聴きながらゲームやった。以外に新鮮だったのは、内山田ひろしとクールファイブ、この前同室のカトさんにもらった天城越え、浜ショーとか・・やっぱ歌謡曲は安心して聴けますな。

因みに毎日四時間おきに指しているこの目薬、リンデロン、クラビットヒアレイン・・・最後のヒアレインを指しながら毎回頭の中に吉川晃司の「レインダンスが聞こえる」が流れる俺ってどんだけ「ザ、ベストテン」世代よってこと。


2:病棟生活

入院する時も入院中も退院するときも看護師が世話をする。
文字通り患者を看る護る人だ。
いつも明るい声で真摯な態度で接していただいた。
その働く姿に励まされた。
ありがとう。


患者は不慣れな共同生活、不自由、何より病気による直接的な痛みと今後の不安で普通な精神状態ではない。不安定な精神状態なんである。時に弱さに負けて声を荒げたり、泣きたくなったりする。それでも彼女達(彼もいた)は一生懸命仕事をした、おじさんはちゃんと見ていたよ。

そしてそういう変らない姿が患者を落ち着かせ、励ますことを知った。僕は患者で病棟では一方の主役だったけど、そこは多くの看護師が働く職場でもあって、小さな病院にはない管理マニュアルやルールの中で出来る限りの対応をしようという姿も、制約の限界のようなものもみえた。

年中機械に向かって一人で仕事をする僕には新鮮な体験だった。

病院が大きくても小さくても人が生きる場所は人が作るもの。
看護師の皆さん、スタッフの皆さん、ずっと暖かい眼科病棟でいてください。

同室になった皆さん、皆さんのお陰で学生時代に戻ったような楽しい入院生活でした、有り難う。一足先になったけど、スーさん皆があなたの努力を見ています、どうかもう一頑張りして退院されますよう、看護師の皆さんにもお願いします。



このIDがかすれて読めなくなってきました。


せっかくだから昼飯食ってきた。選択メニューの天ぷらそば。
いろいろ行き届いたいい病院だったねえ。


すっかり秋になっていた。



RAMちゃん・・ただいま。 





帰り着いて神棚に手を合わせ、仏壇に退院の報告をし、ゆっくり一本頂きました。


はぁ〜・・・帰ってきた。