呪われた夜


・・・なんて書くと大変なことがあったような感じでね。

無いんです、なんにも。ご安心を。

だけど無いんです、クルマのカギが・・・


週末だし、寒くなる前に山に行こうと思っていました。
相変わらず、うるさいし、ガソリン臭いしチョイ乗りだけでカブり気味のエンジンを軽くするには山の中を走り回るのが一番だろうと思っています。

朝から部屋のことを片付けて、クリーニング屋と水屋を回って帰ってきました。門の前に車を停め、右手に19kgの飲料水、左にクリーニングしたシャツの束を持って階段を上がり部屋のカギをあけて入った。その後もう一本水を取りに車に行った。そして出かける用意をして車まで行きリモコンでドアを開け、ふとバックドアを開けようとして気が付いた。


カギが無い・・・


車のカギだけがキーホルダーから外れている。

それから2時間何度も階段を行ったり来たり、クルマの下、車内マットの下、階段脇の廃棄自転車のかごの中、冷蔵庫の下、玄関の靴の中・・・
こんなとき、最初は「あ、どっかに落としたか?」と冷静を装う。
すぐに見つかるはずだ、そう広範囲に動いていないし。
しかし、30分経っても1時間探しても見つからないと悲しい気持ちになってくる。
「俺はこのクルマに呪われてるんじゃなかろうか」

そして2時間後こんな物を作ってしまった。

いやー恥ずかしい〜
7年も中国にいてこの程度の語学力ですか。
こんな物を門に張り出すことになるとは・・

でももうすぐ暗くなる。
もし見つからなければ俺はどうなる?

クルマはどうする?


修理屋のあんちゃんに電話してキーシリンダー交換可能か確認する。簡単にできるよってことでひとまず最悪の場合の対処法は確認した。

最後にもう一度だけ探そう

そしてまさかと思ってたんすにしまったクリーニングのシャツの束をばさばさ振り回したら・・


あ、出てきた。



ソッコーで門の張り紙をはがし、修理屋に電話し、部屋に立てこもってなかったことにしました。

そして適当な食いもんをそろえて飲みました。

きっと今日は山に行ってはいけない日だったんだ。
神様がカギを隠して僕を守ってくれたんだ。


そんな土曜日でした。