案外いいかも・・・

田舎の暮らしである。

二週間もほっときゃ草ボウボウになる。
家の周りは古い時代のゴミだらけ、片付けにすごく困る。
崖っぷちに立っている家だから雨や地震が怖い。
ねずみホイホイに大量のヤモリが張り付いていたり
特大のムカデが我が物顔で座敷を横切ったりする。


それでも後から付け足した天井をはがして
床と壁を地元の杉板で張っただけの
この農家に名古屋から持って来たソファーと
自分で作ったテーブルを置いたらいい感じになってきた。

とりあえず座る場所を作って妻と一杯飲んだ。
引越し月間は僕らにとっても超ハードだったし。
なんかホッとしたし。


物置に眠っていた50年位前のモジュラーステレオで
これまた重いだけの厄介者扱いだったレコードをかけてみた。

プレイヤーの皮ひもが固まって回転ムラがあったが
音は出た。



高1で友人になったやつが洋曲(POP'Sっていうのか)好きで
教えてくれたのがビリージョエル。
それからいろいろ教えてもらった。
僕の洋曲はすべて彼からの受け売り。

当時確か1600円くらいから2600円に値上がりしたLPがほいほい買えるわけもなく、友人からレコードを借りてきてはカセットに録音した。
ビリージョエルは高3の秋、受験のためのデッサンをしてるころにもよく聞いた。

そのころ52nd Streetかなんかの発売と重なっていたんだろう。

家内がもういらないから捨てると言ったステレオも持ってきたよ。
アンプにガリ音あるし、コードはネズミに食われたけどここなら音出して平気だし、彼女の為に選んだタンノイのスピーカーは多分生きてるから。

2階を良く探すと中学の時に叔父さんに貰った真空管式のテープレコーダーもまだあるはず。最初に録ったのはウイングスの全米ツアー、マイクをテレビに向けて皆黙ってて!なんて言って。で、お約束の「壮一!風呂に入らんね」とか入ってる。


この家で、秋の夜長にレストアするのも楽しいかも。

友人とゆっくりレコードを聴いてみたい。